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米国経済は減速か?失速か?株価の分かれ道
米国の2019年のGDPの成長見通しはどの程度かご存知ですか?
日本はここ30年低成長、ゼロ成長でしたが。
トランプ米大統領は、
GDP目標3%台の維持
を掲げていますが難しくなってきています。
市場は2%台へ減速を織り込みつつあり、20年までにさらに失速する可能性もちらつき始めています。
日本と比べれば全然ましではありますが。
米経済は、雇用統計を見る限り好調が継続しており、
失業率も4%弱程度と、良い状態
です。
注意しなければならない点としては、雇用統計は遅行指標である点です。
足元悪化していても、すぐに雇用統計には現れず遅れて反映されていきます。
今後の懸念材料は山積している状況で、雇用統計をみて楽観視はできない状況です。
・米中貿易戦争
・中国の経済減速懸念
・英国の欧州連合(EU)離脱
・揺らぐ金融・財政政策
・良識派更迭のトランプ政権内空洞化
・今後の継続利上げは相当慎重に(一旦足元は停止)
など、懸念材料はいくつもある状況です。
今年1月には、米銀行界の「顔」ともいえるJPモルガン・チェースのジェイミー・ダイモン社長が、ダボス会議で米国の景気後退の可能性を示唆して話題になったりもしています。
また、ダボス会議に出席した米著名投資家のレイ・ダリオ氏は、2020年に景気が後退すると警告しています。レイ・ダリオ氏は世界最大のヘッジファンド、米ブリッジウオーター・アソシエイツの創業者ですが、2018年のパフォーマンスが記録的に悪化しています。
同じく米著名投資家のデイビッド・アインホーン氏は、自身が率いるグリーンライト・キャピタルの会員に、運用成績がマイナス34%で大幅に悪化した旨説明しています。
「昨年は年間を通して何もうまく行かなかった。割安株を狙うバリュー投資が効かなかった」と発言し、市場の注目を集めていました。
そんなことから、解約が相次ぎ、運用資産は120億ドルから25億ドルへ急激に減少しています。
「サブプライム危機下に勝った男」として世界中で名投資家として知られ、日本でも有名なヘッジファンドのジョン・ポールソン氏も、運用資産の半減により今後は自己資産の運用に特化すると発表し、実質的な引退宣言もしており、市場環境には注意が必要です。
一方、米ゴールドマン・サックス証券は「米国の景気後退の兆候は見えない」とのコメントもありはしますが。
市場の声の多くは、減速は覚悟しなければならないが、景気後退は回避、までは行かないのでは?これが現時点でのマーケット内の多数派だと思われます。
昨年末のような、大幅な調整による株価変動は今後も起こりうるため、それを念頭に、よりバーゲンセールでの株取得が必要になると思います。
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