投信は無駄? 

株式運用の経験のある方の多くは、どこかで名前を耳にしたことがあると思います。

ウォーレン・バフェット氏は、バークシャー・ハサウェイの実質的創業者で、時価総額50兆円以上(世界第3位)の巨大帝国を一代で築いた、世界NO1のインベスターです。

 

運用先には、アップル、アマゾン、マイクロソフト、アルファベットは100兆円を超え、フェイスブックと同規模の水準です。

日本トップの時価総額は、トヨタ自動車のですが、時価総額は25兆円程度と、世界で見ると、トヨタでも必ずしも大きくない規模になってしまいます。

そんなバフェットですが、最初は、新聞配達で貯めたお小遣いを元手に資産運用を始めています。

一時期はマイクロソフトのビル・ゲイツと世界長者番付1位を争うまでの大富豪になったとなり、今でも、常にトップクラスの世界のお金持ちであることから、運用の世界では、「バフェット流」をマスターしようと多くの方が研究しています。

そんな資産運用業界では、生きる伝説となっているバフェットですが、多くの方が購入している金融商品・投資信託について、こう語っています。

何十年も前からこう指摘しています。

投信は無駄だと。

 

こんなことを言うものですから、

その言葉に反発したファンドの大物経営者と「勝負=賭け」をすることになり、その内容が「バフェットからの手紙」に報告されています。

この賭けは2007年に某ファンドの経営者と100万ドルをかけた真剣勝負です。実際には途中からいろいろな事情でこの賭け金をバークシャーの株式で運用したため222万ドルになった。もっともバフェットにとってははした金ですが。

 

2018年2月末公開の「バフェットからの手紙」もこの賭け(勝負)ついて触れている。

某ファンドが選りすぐった5本の個別ファンド(ファンド・オブ・ファンド)が、S&P500の成績を上回るかどうかに賭けたのである。

S&P500は米国の代表的株価指数で、バフェットは株式指数ではダウ式平均ではなくこちらを主に使う。バフェットはS&P500が勝つ方にベットしました。

 

さて、結果はどうだったでしょうか?

 

10年間でS&P500が125.8%(約2.3倍)上昇したのに対して、5本のファンドのうち成績の良いものでも87.7%しか増えず、最悪ファンドの場合たった2.8%の増加でした。

しかもこのファンドは途中で解散したので9年間の数字だ。

もし、バークシャーの運用成績と比較したら目も当てられない悲惨な結果です。

バフェットは、この結果からも、投資・ファンドはインベスターが資産を増やすために存在するのではなく、ファンド・マネージャーや運営会社などが運用成績にかかわらず、手数料などで自分の懐に札束を詰め込むために存在するのだとばっさり切り捨てています。

もちろん、助っ人たちの「助言」も同じで、彼らに高い報酬を払ってもインベスターが得をすることは無いと言い切っています。